2009年7月15日水曜日

さりげない逸品

 先日、知人から頂いてしまったブレーキパイプ用のベンダー。一見すると「パイプベンダー」と呼ぶのがはばかられるような工具なのですが、これが使ってみると、実に具合のよい逸品でした。

 一般的な支点を2カ所に設けた小径パイプ用のベンダー(写真右)は、安価なものも含め広く普及していますが、思いの外使いづらいのです。特に困るのが、仕上がり後の曲げ方向が予想しづらいことで、一発で曲げ方向が決まった試しがありません(私だけ?)。
 もちろん管径が大きくなれば、この手のベンダーでないと力が入らず、曲げることさえ苦労しそうですが、ブレーキ用の鋼管程度であれば、そこまでの必要はないでしょう。
 そんな折、ブレーキパイプのフレア加工の為、ガレージにお越しになった知人が持っていたのが、何ともシンプルなパイプベンダー(写真左)。曲げRをつけるための円盤部に、支点となるダボを設けただけの、至って簡素な構造ですが、これが実に使いやすい。仕上がり後の曲げ方向が分かりやすく、曲げの直後に違う方向へ再度曲げる、あるいはループ状に曲げるといった、複雑な形状にも対応しやすいのです。また、表面と裏面では曲げRが異なるので、込み入った部分の製作で重宝しそうです。
 残念ながらメーカーのハスコーのウェブサイトにはリストされておらず、すでに絶版のようですが、この構造からして自作するのも難しくないでしょう。

 ちなみにM38をレストアしている、この知人曰く「パイプベンダーを使うと綺麗に曲がりすぎて、新車時のいい加減な曲げ形状を再現できないから、この工具はイラナイ」そうです。

 改めて深謝。

1 件のコメント:

  1. 突然のコメント失礼します。
    このハスコーの工具の品番を教えて頂けないでしょうか?

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