2009年7月4日土曜日

フレアリングツール

 今日はM38をレストアしている知人が、ガレージにお越しになりました。来訪の目的は、ブレーキパイプのフレア加工です。

 自動車のブレーキラインに用いられている、二重鋼管のブレーキパイプは、ダブルフレア加工する必要があり、専用のフレアリングツールが自動車工具店等でも販売されています。しかし、一般に市販されている簡易型のフレアリングツールでは、仕上がりが今ひとつで、とりわけ鋼管を綺麗に加工するには無理があります。
 この手のフレアリングツールに懲りたことで、以前アメリカから輸入したのが、マスタークール社製のフレアリングツールです。

 マスタークール社製のフレアリングツールは油圧式のため、加工に力が不要で、差替式のダイスでしっかりとパイプを固定して加工するため、首が斜めになる、あるいはパイプがずれるといった失敗がありません。仕上がり精度も高く、ダブルフレア以外にバブルフレアやプッシュコネクター、GMフューエルラインアダプターといった形状のフレア加工も可能で、フレアリングツールの決定版といっても過言ではないでしょう。
 このフレアリングツールを入手する前に、国産工具メーカーで同等品がないか探したのですが、唯一設定のあるハスコー製はベーシックモデルでも5万円、上級モデルとなると20万円もすることが分かりました。しかも汎用性のないブレーキラインの加工専用であったため、購入を見送った経緯があります。またスナップオンのカタログにも、このマスタークール社製のフレアリングツールが掲載されているので、国内のバンセールスから買うこともできるようですが、怖くて値段が聞けません。
 現在使用しているマスタークール社製のフレアリングツールは、アメリカの工具屋から35,000円程で取り寄せた記憶がありますが、内容を考えると割安だと思います。簡易型フレアリングツールの“実力”をご存じの方なら、価値をお分かり頂ける逸品だと思いますが、とはいえ改めてこの工具の使用頻度を考えると、なかなか元を取るのは難しそうです。

 M38のブレーキパイプも綺麗に仕上がり、お礼代わりにとツナギを頂きました。多謝。

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