2009年9月8日火曜日

made in India

 補修部品といえばメーカー純正品のことを指す我が国(日本車)とは対照的に、海外では社外メーカー製の補修部品が広く流通しており、「パターンパーツ」とも呼ばれています。メーカー純正の補修部品に比べ廉価な「パターンパーツ」ですが、純正部品納入メーカーがパッケージだけ変えて販売しているものから、中国やインドあたりで製造した、いわゆるコピー品まであり、その品質は「玉石混淆」。そして今回は、運悪く「石」に当たってしまったというオハナシです。

 A3に使用するCJ7のフロントアクスルのオーバーホールにあたり、パターンパーツのドライブシャフトを発注したところ、届いたシャフトのパッケージには「made in India」の文字が…。マヒンドラ繋がりでインド製なのでしょうが、どことなく「胸騒ぎ」がしたので各部を確認すると、案の定? クロスジョイントのCクリップ(スナップリング)が、ゴムシール部に刺さっているのを発見…。そのままではベアリングレースが抜けてしまいますし、どのみちシールが破れてしまっているので、組み直さないことには使用できません。
 しょうがないので、クロスジョイントを交換しようとしたところ、どうもオカシイ。U字型をしたヨークの内側にCクリップを組み込む構造なのですが、それがどうやっても入りません。ベアリングレースを軽くプレスで押しながら試みるも、全く入る気配がないのです。

 これはもしや…と思い、ヨークの寸法(アゴ内寸)をノギスで測定してみると、驚くことに規定値よりおよそ1mmも狭く、これではCクリップが入らないのも当然です。むろん、製造時にも気づいたはずですが、無理矢理ゴムシールにCクリップを刺して、何食わぬ顔で出荷してしまうあたり、昔のカレーのCMではありませんが、「インド人『に』びっくり」です。
 それはともあれ、改めてこのドライブシャフトを観察すると、左右対称であるべきはずのヨークが、芯が出ているのか不安になるほど偏った形状になっています。内寸の加工ミスと併せて、もはや「笑う」しかありません。


 今はただただ、「マトモ」な代替品が届くことを、祈るばかりです。

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