ジムニーあたりと同じように、四輪駆動状態でないとローレンジにシフトできないA3ですが、トランスファを分解したついでに「2L加工」し、二輪駆動(後輪駆動)状態でもローレンジを選択できるようにしました。
といってもA3のトランスファ(Auverland A80型)は2本レバーを採用しているため、1本レバーのジムニーの「2L」化のような、複雑な加工は必要ありません。2本のレバーは本来、独立してシフトできる構造であるものを、並行する2本のシフトフォークシャフト(左図「27」「28」)の間に2個のチェックボール(左図「25」)を追加することで、「2L」にシフトできないよう、意図的に規制しています。つまりこのチェックボールを抜き取るだけで、2本のレバーが独立してシフトできるようになり、「2L」へのシフトも可能になるという訳です。
チェックボールを取り去るためには、シフトフォークシャフトを一度抜き取る必要があり、そのためにはシフトフォークとシャフトを分離しなくてはなりませんが、基本構造さえ把握していれば作業は容易です。また、トランスファの構造そのものも整備性に配慮されており、ギアトレーンのスラスト方向のベアリングプレロード(シム)調整も、すべて本体のケースを割らずに行えるようになっています。
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