CJ7のフロントアクスルを組み込むにあたり、ちょっと悩んでいたのがステアリングリンクの処理。A3の純正アクスル(GKN製)のナックルアームまわりは、CJ7のアクスル(DANA30)に酷似しているため、ロッド類の長さだけ調整すれば「付くことには付く」のですが、フルストローク時にリレーロッドのボールジョイント(ナックル側)の作動角にあまり余裕がありません。そこで、何らかの対策を考えていたのです。
CJ7のステアリングリンクというと、アメリカではハイクリアランスタイプの社外品が販売されています。しかし、ナックルアームのテーパー穴をストレート加工した上で、汎用のロッドエンド(ピローボール)を組み合わせるものだったりするので、個人的に今ひとつ信頼が置けず、触手がのびませんでした。
そこで、三菱ジープ(ワイド)の純正ステアリングリンクを試してみることにしました。というのも、三菱ジープのリレーロッドはタイロッド(正確には右側タイロッドエンド)に直接接続されており、その接続方向からしてボールジョイントの作動角の制約が少ないのです。もちろん、バンプステアやロールステアを考慮するのなら、リレーロッドはナックルアームに接続し、できるだけ長さを確保すべきですが、そこはオフロードでの性能を優先するということで、割り切ります。
当然ながら三菱ジープは右ハンドルなので、左ハンドルのA3とはリレーロッドの取り回しが逆となります。そのため、本来であれば辻褄が合わないはずなのですが、幸いにしてナックルアームに対してタイロッドの取り付く方向が、三菱ジープとCJ7のアクスルでは「逆」なのです。
つまり、三菱ジープはナックルアームの上側にタイロッドが固定されているのに対し、CJ7のアクスルは下側に固定されます。よって、三菱ジープのタイロッドを「天地裏返し」にすれば、CJ7のアクスルにスワップした左ハンドルのA3に装着できるという、何とも都合の良い按配なのです。
定規をあててみると、若干三菱ジープのタイロッドの方が長いようですが、何とか加工で済むレベル。ピットマンアームに固定される、リレーロッドのボールジョイントの作動角を検証した上で、リレーロッドを制作すれば、うまく装着することができそうです。
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