2009年12月23日水曜日

4BOLTと6BOLT

 A3を維持していくにあたり、使用されている部品の「流用元」を特定することは、大きな意味を持っています。例えば、ステアリングギアボックスのようなコンポーネント。これをメーカーから部品で取り寄せるとなると、新品しか選べませんが、仮に流用元を特定できれば、新品のみならずリビルド品や中古品まで選択肢が広がり、維持費の軽減へとつながるからです。

  A3のパワステギアボックスは、ローバー用を転用したものであることは把握していましたが、最近になって正確な流用元を特定するに至りました。それは、初期のディフェンダーに使用されている“6BOLT”と呼ばれるもの。この“6BOLT”とは、ステアリングギアボックスのトップカバーを固定しているボルトの本数のことで、ディスカバリー等に使用されているものは“4BOLT”といったように、区別して呼ばれています。

  この“6BOLT”と“4BOLT”タイプのステアリングギアボックス、基本的には取付互換性があるのですが、それはあくまでディフェンダーやレンジローバー、ディスカバリーに装着する場合に限ってのこと。フレームへの固定法がローバーとは異なるA3には、ステアリングギアボックスのケーシングに貫通穴が開いている“6BOLT”タイプしか、装着できないのです(写真下の“4BOLT”タイプは「止まり穴」になっているため、A3には装着不可)。

 ちなみに英国のローバー乗りの間では、容量の小さい“6BOLT”タイプのパワステギアボックスは不人気で、“4BOLT”タイプに交換するのが一般的となっているようです。そういえばランクル80系の初期モデルでも、ピットマンアームが取り付けられているセクターシャフトが「捻れる」というトラブルが多発したくらいですから、強化型に交換する必然性があるのかも知れません。
 もっとも、“6BOLT”タイプが弱いというのは、車重2tのローバーで使用した場合であって、A3で使用するには必要十分なものと思われます。

2 件のコメント:

  1. こういう「流用元特定」が他人事に思えない今日この頃・・・。

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  2. コレを楽しめるか否か、が問題ですね。

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