A3の水回り配管の取り回しは、スマートなものではありません。というのも、横置きを前提として基本設計されたプジョー製エンジンを、A3では縦置きで搭載しているため、配管側で辻褄を合わせざるを得ないからです。
最もスペース的に厳しいのは、アッパーホースの取り回しです。バルクヘッド際のエンジン後端にアッパーホースを接続しなくてはならず、しかも容量の大きなサージタンクの隙間を潜らせるように、配管する必要があるのです。
エルボホースをいくつもジョイントで接続して使うというのは、あまり好みではないので、理想に近い曲がりを持つホースを探したところ、またしてもイプサムのアッパーホースがメガヒット。なぜかA3とイプサムのアッパーホースは相性が抜群のようで、これで使うこと3本目。しかもトヨタ車の消耗部品は他メーカーに比べるとリーズナブルで、このホースも1本1300円程度と例外でなく、とても助かります。
ラジエータ側ホース(これも同じイプサム用)との接続には、長さ300mm程のパイプが必要になります。何か良いものがないかと、在庫のガラクタを探してみたら、MR2(SW20)のクーラントパイプが出てきました。
ミッドシップレイアウトのMR2は、車体前方にラジエータを置く都合上、水回りの配管にパイプを多用しています。そしてMR2のエンジンは、イプサムとも同じ3S系。3S系の水回り配管の口径は、A3と同じ32mmだと把握していたので、MR2の解体車からパイプを確保しておいたのが、日の目を見た訳です。
このパイプは、錆が発生していないことや磁性を有することから、SUS430製だと思われます。端部には抜け止めのビートもあるので、そこを残し溶接で切り詰めると、希望通りの寸法が得られました。
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