私のA3はのオリジナルエンジンは、プジョー製の1.6リッター・ガソリンエンジン(XU5型)です。しかし、現在はエンジンを1.9リッターのXU9型に換装し、それに伴いエンジン制御もインジェクション化しています(いわゆるフルセット換装)。

換装したXU9型エンジンは、FF(横置き)のプジョー309/205系用のものであるため、A3に縦置きで搭載するには、吸気系のレイアウトに若干の無理があります。バルクヘッドと吸気系の配管のクリアランスがミニマムなのはやむを得ませんが、意外なところで悩んだのが、エアクリーナーボックスのレイアウト。エンジン換装に伴い、純正のエアクリーナーボックスと組み合わせることができなくなってしまったのです。
ただエアクリーナーをつけるだけというのであれば、いわゆる「毒キノコ」を吸気ホースに直付けすれば何の苦労もありませんが、水や泥の吸い込みを防ぐには、最低限エアクリーナーボックスが必要です。
しかし、最近のクルマの樹脂製エアクリーナーボックスは、汎用性が低く流用に向きません。そこで、「いつか使うかも知れない」と保管しておいた、初代レンジローバーの純正エアクリーナーボックスを取り出してみると、何とも収まりの良いサイズなのです。本体もスチール製なので、ステーの追加といった溶接加工も容易ですし、僅かに異なるホース径の辻褄合わせも、追加工でどうにでもなります。
さすがにインテークの取り回しにぴったりのホースを、他のクルマから探し出すのは困難ですので、エアクリーナーボックスとエアフローメーター、そしてスロットルボディの間は、アルミパイプとシリコンホースで接続していきます。