2009年10月15日木曜日

背筋が凍るハブボルト

 A3のリアにスワップするために譲り受けた、三菱Jeep(J58)のリアアクスル。屋外放置されていたものではなく、取り外す直前まで車両とともに稼働していたアクスルでしたが、よくよく見ると右側のハブボルトが5本とも危機的な状態でした。

 金属疲労によりハブボルトが破断するという事例は、まれに耳にしますが、このジープのハブボルトは腐食が進行し、首下の部分が痩せ細っていました。このまま使用し続けていればそう遠からずうちにボルトが破断し、タイヤの脱落事故を引き起こしていたはずです。
 ちょうどブレーキドラムで隠れる部分で腐食が発生しているため、タイヤ交換の際に状況が確認できないことも、ここまで状況を悪化させた要因でしょう。それにしても状況を見る限り、昨今始まった腐食ではないので、どうして過去のブレーキ整備の際に気づかなかったのか? という疑問は残ります。
 
 破断のリスクを考えると、ハブボルトは「定期交換部品」とまではいえないものの、一定年数以上経過した車両では、念のために交換しておきたい部品です。このジープのアクスルでも、左側のハブボルトが健全だったのは、過去に順ネジへ打ち替えられていたためです。年式を考えれば、右側も同時に打ち替えるべきだったでしょう。

2009年10月13日火曜日

廃品利用なハイテンションコード

 先日、とある車種用のハイテンションコードを頂きました。いわゆる「棚ずれ」の新品なのですが、残念ながら当該車種は手元にないため、長さと端子形状を確認し、手持ちの車に流用できないかを検証してみることに。

 結果、A3に流用するには長さが不足していたため、ちょうど交換時期を迎えていた下駄車のtwingoに使うことにしました。
 ただし、端子形状が異なるため、長さを揃えた上でtwingoに適した端子へと変更する必要があります。
 そこで、A3に使うため取り寄せておいた、ハイテンションコード用端子と専用ダイスを使用して、組み上げることにしました。一部ブーツは再利用しましたが、「1回目」なので、まだ大丈夫でしょう。
 
 海外では、コードと端子、ブーツがセットになった、汎用のハイテンションコード(イグニッションリード)キットが普通かつ廉価に販売されていますので、取り回しの変更に伴い、純正のイグニッションコードが使えなくなった場合などに重宝します。しかも、V8用のキットを購入すれば、4気筒車なら2台分作れますので、コストパフォーマンスは悪くありません。もっとも、最近の車はダイレクトイグニッションなので、無用でしょうが。

 
 ちなみに、某赤い国産ハイテンションコードは、「各気筒用のコードの抵抗値を揃えることで、均一の火花エネルギーをもたらす」と謳っていますが、twingoのハイテンションコードは、純正状態でも4気筒の抵抗値がきちんと揃えられています。

 「さすがルノー」と、驚くことなかれ。単に長さがすべて同じというだけのことです…。

2009年10月10日土曜日

たかがムシまわし、されどムシまわし

 先日入手した、smartのパンク修理キットに入っていた、バルブのムシ(バルブコア)まわし。改めて見てみると、これがなかなか気の利いた「アイディア工具」でした。

 ムシまわしというと、ドライバー形状のものが一般的で、これといった性能差を感じにくい工具です。品質の向上に伴い、バルブからのエア漏れといったトラブルもなくなり、普通に車と接している分には一生使わない工具かも知れませんが、オフローダーにとってはタイヤの空気圧を手際よく落とす際の必需品です。

 smartの付属品として備えられていた、オーストリア・VENTREX社製のムシまわしで感心したのは、グリップ内部にバルブコアが収納されていること。しかもムシを出し入れするグリップエンドのキャップが、バルブキャップとなっており、いずれも作業時に万が一紛失してしまった際の、スペアとなっているのです。
 もちろん、グリップ部の樹脂成型を見ても、高級工具の類でないことは明らかですが、一度でもムシを飛ばして探し回った経験があると、このさりげなく気の利いたムシまわしの価値が分かるというものです。
 こうした機能性のみならず、手の中に収まるサイズも適切で使いやすく、工具として買っても良いと思わせるものですが、残念ながら国内では流通していないようです。それらしきガイシャの解体車から調達するというのが、最も現実的な入手法でしょうか。

 ちなみに、日本車の純正パンク修理キットをいくつか見てみましたが、案の定というべきか、何の変哲もない安っぽいムシまわしとスペアのバルブコアが、ビニール袋に入っているだけでした。

2009年10月9日金曜日

リヤバンパー

 A3の純正リアバンパーは絶対的な強度が不足気味で、クリアランスを損なっていることから、作り直すことにしました。

 純正のバンパーは断面が「コ」の字形状で、ファイナルメンバーに被せるように固定するのですが、障害物との接触を考えると、もう少しボディエンドから突出させるのがベターです。
 しかし純正の取付位置のまま、ただ突出させてしまうと、デパーチャーアングルを損なうことになりかねません。そこで固定位置を高くできるよう、ファイナルメンバーに溶接されたステーから作り替えることにしました。

 バンパー本体の部材は、以前定盤の専用台を製作した時の端材で、50×100mmの角パイプ。ボルトを貫通させて固定するため、潰れ防止のスリーブを入れて溶接してあります。また、バンパーの中央部は曲げ加工をした鋼板を組み合わせることで、フックが必要以上に突出しないよう、配慮してみました。

 ちなみにこのバンパーの固定位置、写真では低く見えますが、実際のグランドクリアランスはバンパー下面で65cm以上確保しています。

2009年10月7日水曜日

スマートな日

 仕事の打ち合わせで某所に出かけた際、いつものように廃車置き場をチェックすると、事故車のsmartに目が留まりました。車体は使い物にならないのですが、シートの構造が特徴的でなかなか面白そうだったので、頂いて帰ることに…。

 後方から見るとフルバケットシート風デザインのシートは、シートバックがシェル構造となっており、ハンマートーンで塗装された鋼板製のシェルが剥き出しとなっています。後部座席の乗員への配慮が不要な2シーター車だからこそ採り得た構造ですが、見方によってはストイックな仕上がりで、これだけでも好感が持てます。
 着座部の構造はフルバケットシートとは異なっており、背部の生地はシェルに対してハンモック構造で吊られています。このため、背中への“当たり”は優しく、クッション性が確保されているあたりは、純正シートならではの配慮でしょう。
 座面部は鋼板製のシェルの上にウレタンが蓄積された構造となっているため、不出来な社外品のように「底」が抜けてしまう心配はありません。平面的で薄く見える座面ですが、ヒップポイントにあたる部分のシェルは掘り下げられていて、ウレタンのボリュームがきちんと確保されています。座り心地は固めで、ドイツ車の定石通りといった感じですが、構造上経年劣化によるヘタリも少ないようです。ちなみに製造元を確認すると、フランスのフォレシア社でした。欧州最大の自動車用シートメーカーです。

 助手席用はリクライニングしないといった制約もあるのですが、汎用レールを採用していることや、最大幅が49cmと車名通りのスマートなシートであることから、意外と他車流用に適していると思います。もっとも当方のA3には、すでにフルバケットシートを装着していますので、smartのシートは仲間内に放出する予定なのですが。

 
 シートを剥いだ後、車内を漁っていると、スペアタイヤの代替品であるパンク修理キット(コンチネンタル製)が出てきました。修理剤とともに小さなエアコンプレッサーもあったので、とりあえず確保。残念ながら、オフロードタイヤのエアチャージに使えるような代物ではありませんので、トゥインゴのトランクに放り込んでおきましょう。もちろん、スペアタイヤを降ろすつもりは毛頭ありませんけれども。

※ 訪問先は自動車リサイクル法に則った会社です。念のため。

2009年10月6日火曜日

「頂き物」でダブルカルダン化

 この週末、肉体労働と引き替えに、某所からXJチェロキーのフロントプロペラシャフトを頂戴しました。当初は「研究用」くらいにしか思っていなかったのですが、ふと胸騒ぎがしてA3のフロントプロペラシャフトと並べてみると…、何と長さが同じではありませんか!

 もちろん長さが同一というだけであれば、あえて交換する理由はないのですが、ご存じのようにXJのフロントプロペラシャフトは、等速性を持たせるためダブルカルダンを採用しています。つまり、XJのプロペラシャフトに交換できれば、A3のフロントプロペラシャフトをダブルカルダン化できることになるのです。

 ただし、さすがにボルトオンで装着という訳にはいきません。フロントアクスルをCJ7用にスワップしているため、デフ側は無加工で固定できるのですが、問題はトランスファー側。XJのトランスファーのヨークは、カルダンを直接固定するタイプのため、通常のコンパニオンフランジを採用するA3のトランスファーとの取付互換性がないのです。

 そこで目を付けたのが、TJ用のダブルカルダンプロペラシャフト。いわゆる「テールコーンエリミネーター」を装着したTJ用のリアプロペラシャフトは、トランスファー側の固定が通常のフランジ形状となっているのです。
 で、これまた頂き物(重ねて感謝)の、TJ用ダブルカルダンプロペラシャフトがあったりしまして、分解してフランジ部をチェック。すると、XJのプロペラシャフト(ダブルカルダン)との組付互換性があり、追加工をすればA3のトランスファーに装着できるようになることが分かりました。調べるとダブルカルダン用のフランジも規格品で、単体でも入手できるようです。

 A3のフロントプロペラシャフトは、作動角が比較的大きいこともあって、そのうちダブルカルダン化したいと思ってはいたのですが、このように極めてローコストに実現できるとなれば、実行に移すほかありません。モチベーションが高い今のうちに、フランジの加工を依頼してきましょう。

2009年10月1日木曜日

ID:22mmのCoolant Hose

 横置きでの搭載を前提に基本設計されたプジョー製のエンジンを、縦置きで搭載しているA3は、インテークやクーラントのパイピングの取り回しに、少なからず無理があります。

 以前、ラジエータをFord Escort Cosworth用の社外品に交換した目的のひとつが、ラジエータパイピングの取り回しを適正化することにありました。しかし、何せサーモスタットがエンジンのバルクヘッド側にあるため、構造上どうしても長いホースを使わざるを得ない箇所もあります。
 そのひとつが、ラジエータのサブタンクへとつながるホースです。A3は欧州車の定石に従ってサブタンク加圧式で、ラジエータキャップもサブタンクに装着されます。当然、サブタンクへとつながるホースは通常よりも太く、内径が22mm(7/8inch)というものです。
 このホース、長さが30cm程度であれば他車流用を検討するのですが、A3には100cmほど必要になるため、汎用のホースを探さなくてはなりません。そこで、ブリヂストンの工業用耐熱ホース等のラインナップを見たのですが、残念ながら22mmはなく、19mm(3/4inch)か25.4mm(1inch)になってしまいます。どうやら日本国内において、一般的なサイズではないようです。

 もちろん、メーカーから素直に部品で取れば、何ら悩むことはないのですが、ホースだけのために外為送金するのもロスになってしまいます。そこでwebを徘徊してみると、海外ではさして珍しくないサイズのようで、小口で切り売り対応しているUKの業者が見つかりました。GOODYEAR製というのがやや気になりますが、送料を入れても¥1500/m!ですので、背に腹は代えられません。近々取り寄せてみるつもりです。
 
 このクーラントホースに限らず、例えばエアロッカーのナイロンチューブやID:7mmの燃料ホースなど、海外では流通しているものの、日本では規格外となるホースは、結構ありますね。