2009年9月2日水曜日

2L加工

 ジムニーあたりと同じように、四輪駆動状態でないとローレンジにシフトできないA3ですが、トランスファを分解したついでに「2L加工」し、二輪駆動(後輪駆動)状態でもローレンジを選択できるようにしました。

 といってもA3のトランスファ(Auverland A80型)は2本レバーを採用しているため、1本レバーのジムニーの「2L」化のような、複雑な加工は必要ありません。2本のレバーは本来、独立してシフトできる構造であるものを、並行する2本のシフトフォークシャフト(左図「27」「28」)の間に2個のチェックボール(左図「25」)を追加することで、「2L」にシフトできないよう、意図的に規制しています。つまりこのチェックボールを抜き取るだけで、2本のレバーが独立してシフトできるようになり、「2L」へのシフトも可能になるという訳です。
 チェックボールを取り去るためには、シフトフォークシャフトを一度抜き取る必要があり、そのためにはシフトフォークとシャフトを分離しなくてはなりませんが、基本構造さえ把握していれば作業は容易です。また、トランスファの構造そのものも整備性に配慮されており、ギアトレーンのスラスト方向のベアリングプレロード(シム)調整も、すべて本体のケースを割らずに行えるようになっています。

2009年9月1日火曜日

トヨタ シールパッキン・ブラック

 ベアリングやオイルシール、ワイヤーハーネス(電線)などと共に、日本製にこだわっているもののひとつが、液体ガスケットです。

 すべての製品を比較した訳ではありませんが、米パーマテックス社の製品(ウルトラブルー等)に比べると、トヨタ シールパッキン・ブラックは、シール性・耐久性の両面で格段に優れていることが「実感」できる、汎用タイプの液体ガスケットです。優れたシール性の裏返しで、密着したケーシングを分解する際に、なかなか剥がれず苦労することもありますが、整備業者さんの間で「デファクトスタンダード」となっているのも納得で、悪い話を聞いたことがありません。唯一の欠点は高価なことで、使い切らないうちに硬化してしまうと「ガッカリ」しますが、信頼性を買うと思えば、あながち割高とは言い切れません。

 A3のトランスミッションはエンジンオイル、トランスファはエンジンオイル(暖地ではギアオイル)が指定されていることもあり、今回はすべて「シールパッキン・ブラック」を使用して組み上げました。トランスミッションには本来「シールパッキン1281」(ベンガラ色)が指定されていますが、これは耐ギアオイル性能に重点を置いたものです。
 もっとも実際の現場では汎用タイプの「シールパッキン・ブラック」しか使っていない工場も多いようで、それだけ信頼が寄せられていることの証かも知れません。

2009年8月31日月曜日

T/M・T/F脱着

 「鬱憤」を晴らすために、無性に「大作業」したくなってしまった週末、トランスミッションとトランスファを降ろし、ケースを割ることにしました。

 A3に載せてあるトランスミッションとトランスファは、既にO/Hをしてあるのですが、その作業中ベルハウジング(アルミ鋳造製)にクラック状のスが入っていることを発見し、気になっていたのです。その時は「見なかったこと」にして、そのまま車体に装着したのですが、強度低下の不安が拭い去れずにいました。そこで今回、あらかじめメーカーから取り寄せておいた新品のベルハウジングに、交換してしまおうと思い立った訳です。
 もちろん、ベルハウジングの交換だけであれば、トランスミッションやトランスファを分解する必要はないのですが、降ろすついでにトランスファの「2L加工」を行うとともに、ケース内部のクリアランスと各ギアの歯数を、確認しておきたかったのです。きたるべき時のために。

 トランスミッションとトランスファが一体(結合構造)のA3ですが、アッセンブリでの重量が66kgということもあり、きちんとしたミッションジャッキさえあれば、脱着作業は容易です。エンジンとの結合ボルトに、すべて車体下側から容易にアクセスできるといったように、意外にも? A3の整備性は悪くなく、少なくともディスカバリーのミッションを降ろす時のように、「気が滅入る」ことはありません。作業手順をすべて把握していることもありますが、作業開始から1時間半で降りましたので、ほとんどジムニー並の「気楽さ」だと思います。

2009年8月28日金曜日

日産純正 M8000

 A3に装着しているウインチは、WARNのM8000をベースに、ドラムの幅を切り詰めたもの。このウインチに組み合わせているモーターは、サファリ(Y60)にメーカーオプション設定されていた日産純正M8000用です。といっても、訳あって入手した未使用品のモーターが、たまたま日産純正M8000用だったに過ぎず、あえて選択したものではありません。

 日産純正M8000の基本的なスペックは、カタログモデルのM8000と同一ですが、唯一保護回路が追加されている点が異なっています。
 この保護回路は、モーターの過熱・焼損を防止するためのもので、ウインチを連続使用しモーターが過熱すると、電源がシャットダウンされます。いかにもメーカーオプションらしい親切な配慮ではありますが、設定がいささか過敏だったこともあって、ヘビーユーザーにとっては「余計なお世話」。中には保護回路を短絡させて使用するユーザーもいたようです。

 もっとも、変更点は限られており、モーター内のブラシホルダ脇にサーモスイッチを追加することで、モーターの温度上昇を検知し回路を遮断する、簡素な構造に過ぎません。カタログモデルのM8000には存在しない2本のハーネスは、この保護回路のもので、日産純正M8000用のモーターの識別ポイント。この保護回路を生かすつもりはないので、結線せず残しておいても支障はないのですが、余計なものを廃するため、今回はサーモスイッチごと撤去しました。

2009年8月26日水曜日

牽引の文化

 といっても、MN-T25とかトウバーではなく、2歳になった娘に買い与えた三輪車のハナシ。

 どうせ三輪車を買うなら、と「国産車」や「イタ車」「アメ車」等を検討した結果、デンマーク・ウィンザー社の三輪車を選んでみました。聞くところによると、ウィンザー社の三輪車は、北欧では定番中の定番的存在とのこと。ギミックに溢れプラスチッキーな国産車とは違い、シンプルなデザインとしっかりとした作りは、好感が持てます。またメーカーのwebサイトに、スペアパーツリストがきちんと用意されているあたりも良心的で、さすがは「欧州車」。

 しかし、それ以上に感心したのが、このメーカーのラインナップ。娘の三輪車は、いわゆる普通のモデルなのですが、車体後方にループが溶接されているので何かと思いきや、オプションで用意されているトレーラーを牽引するための「ピントルフック」だったのです。

 話を実車に戻す? と、小型車が多くを占める欧州では、乗用車で小さなトレーラーを引くことも珍しくありません。日本でいうところのオートバックスのような自動車用品店の店先には、大小さまざまなトレーラーがずらりと並んでいますし、フランスのスーパー・カルフールでは、トレーラー用の汎用テールランプも売っていました。かくして、身近なところにトレーラーを牽引する文化があるからこそ、子供用の三輪車にもトレーラーが用意されているのでしょう。それにしてもウィンザー社のラインナップ、思わず大人も遊びたくなるようなものばかり、です。

 残念ながら日本の代理店では、三輪車以外のモデル(トレーラー等)は通常扱っていないようですが、ラジオフライヤーを牽かせるという手もありますし、そもそも自作することも難しくありません。
 娘がペダルを漕げるようになったら、TIG溶接で組み上げたトレーラーを牽かせようと、密かに企んでいる私。それを世間では、「親バカ」ならぬ「バカ親」と呼ぶのでしょうな。

2009年8月25日火曜日

奇跡か否か

 先日の駿河湾震源の地震で、震度6弱を観測した地域内にある山の家へ、出かけてきました。

 意を決して玄関の扉を開けたところ…、いつもと景色が変わりません。

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 部屋に入ってよく見ると、食器棚の中に積み重ねてあったコップがズレていましたが、皿一枚割れておらず、地震があったことを知らなければ、その異変に気づかないくらい。
 洗面所に立ててあった歯磨粉のチューブさえ倒れていなかったので、周囲一帯揺れが少なかったのかと思い、近所の人に話を聞くと、さにあらず。近隣のお宅では、食器全損や地盤陥没、あるいは内壁落下といった被害が少なからずあったようで、ウチの家は奇跡的に被害が皆無だったようです。
 この山の家は、今は亡き祖父が建てたものなのですが、東海地震に備えて不必要なまでに頑強なRCの基礎を打ち、呆れる家族に「今に見ておれ。大地震がきたら分かる。」と、常々言っていたものです。もちろん、地盤の違いといった他の要素もあって、今回は被害を免れたのだと思いますが、祖父の「遺訓」の正しさが、図らずも立証された形です。

 心配してくれていた友人に、奇跡的に被害がなかったことを伝えると、「それは笠原さんの『ご加護』に違いない」という話になりました。

 生前、笠原氏と山の家に泊まり、廃道を走りに行ったことが、懐かしく思い出されます。

2009年8月18日火曜日

近況

 精神的にも肉体的にもこのところ余裕がなく、ブログを書く気持ちになれないでいます。

 先日の駿河湾震源の地震で、震度6弱を観測した地域に山の家があるのですが、未だ状況を見に行けていません。その時に誰も滞在していなかったのは、不幸中の幸いだと思わなくてはなりませんが…。