2010年3月8日月曜日

機械式燃料噴射ディーゼル

 発電系統が機能停止しても走り続けられるのは、旧式ディーゼルエンジンならではのメリットでしょうか、ね?


(注)同乗者が撮影したものです。

2010年3月7日日曜日

アッパーアームのピボット位置の検証

 リアアクスルを組み上げるのにあたり、アッパーアームのピボット位置をどこに設けるべきか、検証を重ねています。基本的なサスペンションレイアウトを変更するつもりはないのですが、車高変化に対する適切な補正を行うため、アクスルチューブからの立ち上げ位置を変更しようと考えています。

 リアサスペンションのアームレイアウトは、トラクションやアンチスクオットといった車両特性を大きく左右しますが、サスペンションストローク量の大きい四輪駆動車では、ピニオンアングルの変化やスプリングマウントの位相変化といった要素についても、考慮しなくてはなりません。

 そこで、またしてもCADを使って、A3のリアサスペンションのジオメトリー変化をシミュレーションしてみました。
 もちろん、図面上だけで結果をすべて把握できる訳ではありませんが、「勘」や「なりゆき」に頼ることなく、ストローク時の各部クリアランスやアーム作動角が把握できるというのは、とにかく便利です。

2010年3月6日土曜日

重心高の実測

 車両の重心高は、車両傾斜時と平坦時のコーナーウェイトを測定し、その数値差をもとに算出します。これは「傾斜測定法」と呼ばれるものですが、現在販売されているインターコンプ社のコーナーウェイトゲージには、この重心高の自動算出モードが備えられており、三角関数を用いた複雑な計算を別途行わずとも、一瞬にして重心高(および重心位置)が表示されます。

 この算出機能を活用し、車高変化に伴う重心高の変化量を実測してみることにしました。そもそもコーナーウェイトの測定は、スケールパッドの水準を揃えることが精度を保つ上で不可欠となりますが、車両傾斜状態でこれを行うには、4柱リフトといった設備が必要となります。
 そこで、毎週取材でお世話になっている、静岡県は御殿場(株)カマドさんに伺い、10機! あるリフトの中から最も測定に適したマルチユースリフトをお借りし、ジムニーJB23を計測してみました。

 今回の測定の主目的は、車高変化に対する重心高の変化量を確認すること。ノーマル状態のJB23と、3インチアップのサスペンションを組み込んだJB23を交互に測定し、重心高を実測して比較しようというものです。両車ともにATの後期型で燃料は満タン、同一のタイヤ・ホイールを使用し、測定条件を可能な限り揃えてみましたが、努力の甲斐あってか比較的精度の高いデータが得られました。

 具体的な数値は…、4月末発売予定の「ジムニーレポート誌(4×4マガジン社刊)」をご覧頂くとして、ざっくりといえば、「サスペンションでのリフト量>重心の変化量」という、当然の結果でした。ちなみに3インチアップのJB23の重心高は、ノーマル状態での三菱ジープに近似しており、トレッドが車の挙動(安定感)に与える影響の大きさが、数値上でも裏付けられた形です。

 それにしても、各種ガードやトラクションタイヤ(といっても195R16のMT2)を装着したJB23の車重は、1.1トンの大台を超えていました。これは、ガソリンエンジンの三菱ジープ50系にも相当する数字。過去のジムニーから駆動系を使い回すのというのも、もはや限界でしょう。

2010年2月22日月曜日

アームブラケットの角度決め

 リアアクスルスワップに必要なロワアームブラケットは、すでに曲げ部材から切り出してありましたので、アクスルチューブへの固定角度を検証することにしました。

 車高の変化に伴い、アッパーアームについてはアクスル側の固定位置(高さ)を変更する予定ですが、ロワアームに関しては純正に従った位置に固定します。
 ただし、サスペンションアームを肉厚のパイプで製作し直すため、その分を見込んでクリアランスを設定し、ブラケットの位置決めを行わなくてはなりません。

 そんな時に便利なのが、いつものCADです。実車のアクスルから現物採寸したデータを入力して図面化することで、アクスルチューブとアームピボットの位置関係を容易かつ正確に求めることができます。それをもとに必要なクリアランスを与えれば、自ずと新たなブラケットの固定角度が、図面上で決められるという訳です。

 所詮加工屋さんに渡す図面ではないので、各部寸法や角度が得られれば用は足りるのですが、紙の図面では三角関数を使って計算せざるを得なかった角度が、数回のクリック操作で求められるCAD。私にとってはノギスやハイトゲージと同じく、加工の必需品となっています。

2010年2月20日土曜日

慣れ

 最近本業が立て込んでいて、更新が滞り気味であります…。

 で、毎週2日のペースで7月まで撮影予定を組んでいる、JB23のメンテナンスブックの取材。撮影場所の周辺環境はいつもこのような状態なので、感覚が若干麻痺気味です。
 珍しいクルマ(?)も頻繁に眺めていると、「稀少」という意識がなくなってしまうのは、我がA3と同じと言ったら失礼ですかね。

2010年2月11日木曜日

汎用ブレーキパイプ

 A3を組み上げるにあたり、ブレーキと燃料ラインはすべて作り直しています。本来、ブレーキは銅パイプ製、そして燃料ラインはすべてホースだったこともあり、どうも気に入らなかったのです。

 今日の自動車整備の現場では、ブレーキパイプを引き直す機会など皆無でしょうが、ある程度年数の経ったクルマにとっては、必須ともいえる作業です。フレアナットを緩めたつもりが、パイプごとまわって折れてしまったり、あるいは外部からの錆で弱くなっていたパイプを曲げたら、そこからフルードが漏れ出すといったトラブルには、幾度か遭遇したことがあります(自分のクルマではありませんが)。安全を考えれば、予防整備的に引き直しておくべきでしょう。

 ブレーキパイプは、汎用のパイプを使用することで、ことのほかリーズナブルに引き直すことができます。さすがに部品商にも常時在庫はないと思いますが、注文すればパイプ、フレアナットとも、容易に入手することができるはずです。
 一般的なのは、特殊工具メーカーとして知られるハスコー扱いのものですが、ラインナップが充実しているのはミヤコ自動車工業の方でしょうか。価格についても、広くブレーキパイプで使われている3/16インチの二重鋼管(3.7m)が定価1,650円、フレアナットも1個150円程ですから、安心を買うと思えば安いものでしょう。また、ラインナップには8mmや10mmのパイプもあるので、ブレーキのみならず燃料やパワステラインの引き直しにも使えます。

 もっとも、パイプの引き直しにはフレアリングツールが不可欠で、パイプやフレアナットといった材料より高価かも知れませんが…。

2010年2月3日水曜日

アクスルスワップとピニオンアングル

 フロントに続き、リアアクスルの換装作業に着手すべく、下準備に取りかかることにしました。

 以前フロントアクスルを組み上げた際には、ブラケットの類を切り落としたアクスルハウジングを定盤の上にのせ、角度計を使用し適切なキャスター角を設定。それに合わせてスプリングやアームのブラケットを溶接する手順をとりました。
 
 対するリアは、キャスター角の制約がないため、ピニオンアングルを基準にビルドアップしていくことになります。今回は三菱ジープのリアアクスルのハウジングに、新たに製作したスプリングの受けやアームブラケット類を、正確に位置決めしながら溶接し、組み上げていきます。

 ピニオンアングルの適正化とは、プロペラシャフトの異音や振動を抑えるために、プロペラシャフト両端のクロスジョイントの作動角を揃えることを、意味します(ダブルカルダン等の等速ジョイントを採用している場合は異なります)。
 以前、50mm程度リフトしたジムニーを実測したところ、作動角に約4°の違いが見られました。ノーマル車高での作動角は、当然ながら揃えられていますが、メーカーが設定した車高を変えるとなると、補正が不可欠となる訳です。

 この作動角を適正化するには、アーム長を調整したり、あるいは偏芯ブッシュを使用したリセッティングが考えられますが、一方でコイルスプリングの受皿やショックマウントの角度についても配慮しなくてはなりません。現実として、アクスルのブラケット類に手を入れないとなると、ある程度の線で妥協せざるを得ないのが、実状でしょう。

 対して、ブラケット類をすべて溶接し直すアクスルスワップは、こうした制約がありません。最終的な車高をもとにしたピニオンアングルが設定できるという、アクスルスワップならではの利点を生かすためにも、キッチリとしたビルドアップを行なわなくてはなりませんね。